投資を始める際、【銀行や保険会社の窓口で投資商品を買ってはいけない】という話を聞いたことがあると思います
その理由は簡単で、商品の手数料が高いものが多いからです。商品購入時にかかる手数料や、商品を持っているだけでかかる手数料があり、それらが高いものが多いというのが大きな理由です
この記事では、なぜ銀行や保険会社の窓口で投資商品を買ってはいけないのか実際の商品を見ながら解説した後、ではどこで買うのがよいかについて解説していきたいと思います
銀行や保険会社の窓口で投資商品を買ってはいけない理由
記事の冒頭でも解説したように、その大きな理由は商品の手数料の高さです。投資の世界は、抑えられるところは最大限に抑えて、1%でも多くの利益を狙う世界です
普段の生活をしているうえでは1%と聞くとさほど大きなものには感じないかもしれません。例えば1000円の商品の1%割引と聞くとどうでしょうか。1000円の1%というと、10円という金額が引かれることとなります
このように聞くとあまり「1%なんて大したことはない」と感じてしまう人も少なくないと思います
しかし投資の世界はこの1%という数字がかなり大きいものになってきます。というのも大きな金額を動かすものですから、仮に1千万円という金額を運用していた場合、その1%は10万円ということになります
つまり1千万円運用していて1%の利益が出れば、10万円の利益になりますし(正確にはここから税金が引かれるのでもう少し低くなります)1%の手数料がかかったとしたら、10万円も手数料に取られてしまうわけなんですね
このように考えると1%という数字の大きさを実感できるのではないでしょうか
では次は具体的に銀行などの窓口で商品を買うとどのくらいの手数料がかかるものなのか、ここからは実際の商品1つを例に挙げて見ていきたいと思います
店舗型の銀行が販売している商品の例
今回は私の地元にもある銀行から販売されている商品を例に見ていきたいと思います。その銀行の店頭販売件数1位の商品を例に見ていきましょう
GSグローバル環境リーダーズ(ecoWIN)(年2回決算コース)
こちらの商品は、日本を含む世界を中心に投資をする商品で、環境問題を解決することを主としたテーマの株式に投資をすることができます
店頭の販売件数1位というだけあってテーマとは悪くはないように思われます。環境問題は世界的に取り組んでいるテーマですから、今後も様々な動きがあるでしょうし長期の投資対象としては面白いと感じられますね
ちなみにこちらの商品はアクティブファンドと言って、インデックスファンドよりも高い手数料が発生する商品となっています。簡単に解説すると、インデックスファンドはある指数に連動した値動きを目指す商品で、アクティブファンドはインデックスファンドよりもさらに上の利益を目指す商品です
基本的にインデックスファンドの方が手数料が安いので、今回は手数料の高いアクティブファンドを例に挙げて見ていきたいと思います
インデックスファンドについて詳しく知りたい方は、関連記事を貼っておくのでよかったらご覧ください
GSグローバル環境リーダーズ(ecoWIN)(年2回決算コース)の手数料
それでは気になる手数料を見ていきましょう
申し込み手数料 | 信託報酬 |
---|---|
3.3% | 年率1.7875% |
こちらが、この商品の手数料となっています
申し込み手数料というのは商品を買うたびにかかる手数料のことで、信託報酬というのは商品を持っているだけでかかる手数料の事です
この他にも投資信託には隠れコストというものが発生してくるので、ここに書かれている以外にも費用が発生してきます。ただ、意識するべきなのは申し込み手数料や信託報酬などの表記されているコストなのでそちらを注意して確認するようにしましょう
それでは申し込み手数料と信託報酬を1つずつ、具体的にどのくらいの金額がかかるのか、実際に数字を用いて見ていきましょう
申し込み手数料
申し込み手数料は買い付け手数料と呼ばれることもありますが、商品を購入する時に発生する手数料の事です
今回紹介する投資信託は基本的に積み立て投資をする人が多い商品だと思います。毎月一定の金額で積み立てていくものなのですが、その場合毎月手数料が発生してくることになってしまいます
なので、手数料は安いに越したことはありませんし、なんなら最近では申し込み手数料はかからない商品もたくさんあります
実際に数字を用いて見てみたいと思います
仮に毎月3万円で積み立て投資をしていたとします。その場合この商品は毎月990円もの手数料がかかってしまうことになるんです。毎月約1000円程手数料で持っていかれてしまっては、一年間で約1万2千円程になってしまいます
申し込み手数料がかからない商品だったら、年間、約1万2千円という手数料はかからない訳ですから、いかに無駄な手数料かがわかりますよね
ということで結論を言うと、この3.3%という数字はかなり高いです。
この調子で次の信託報酬も見てみましょう
信託報酬
信託報酬とは、商品を持っているだけでかかる手数料のことです。投資信託は商品を販売する販売会社、商品を運用する運用会社などに分かれている商品なので、商品を購入し運用する場合はこういった企業に報酬を払わないといけません。それが信託報酬です
投資信託は先ほども記述しましたが、長期で運用することが前提の商品です。保有している間はこの信託報酬は支払い続けないといけません。なので保有することで発生する信託報酬に注目することは利益を出す上でとても大切です
もちろんこれも安いにこしたことはありませんね
では例として実際の数字を用いて見ていきたいと思います。
今回は毎月3万円を積み立てていた場合の積み立て金額に対して、1年間にかかる手数料を数年間に渡って見ていきたいと思います
1年間 | 2年間 | 3年間 | 4年間 | 5年間 | 20年間 | |
---|---|---|---|---|---|---|
積み立て金額 | 36万円 | 72万円 | 108万円 | 144万円 | 180万円 | 720万円 |
手数料(年率1.7875%) | 約6444円 | 約1万2800円 | 約1万8300円 | 約2万4480円 | 約3万600円 | 約12万2400円 |
年率1.7875%という事で、年間の積み立てた金額に対して手数料がかかってきます。つまり、毎年支払う手数料が大きくなってしまうんですね
ただし、今回紹介しているこの商品はアクティブファンドというもので、信託報酬が高い部類に入る商品です。他で買った場合もこのくらいの手数料がかかると思っていた方がいいかもしれません
結論
では今回紹介した商品ですが、アクティブファンドという事もあり、手数料は全体的にかなり高い傾向にありました。しかし、銀行や保険会社を通さず買った場合、ある手数料がかからない場合が多いんです
それが申し込み手数料です
銀行や保険会社を通すと、どうしても人件費などを上乗せした金額にしないといけません。なので割高な手数料を支払わなければいけなくなる場合が多いんです
しかし銀行や保険会社を通さずに投資商品を購入する場合、手数料を最小限に抑えることができるので、申し込み手数料などかからない商品を手軽に選ぶことができます。先ほどのケースでいうと、年間1万2千円がかからなくなってくるというわけです
これはかなりお得ですし、利益を出すことを考えたら手数料を最小限に抑える方法を選択するべきです
ということで、次にどこで投資商品を購入するべきなのかを解説したいと思います
どこで投資商品を購入するべき?
手数料を最小限に抑えて、お得に投資をしたい場合、ネット証券を活用することをおすすめします
ネット証券とは、実店舗を持たない証券会社のことで、ネット上でその証券会社の証券口座を開設することができます。もちろん無料で口座開設できますし、年会費などもかかりません
しかしネット証券も今やたくさんの種類があり、どれを選べばいいか迷ってしまう場合が多いと思われます。今回はおすすめのネット証券をいくつか紹介するので、その中から選べばまず間違いはありません
また、証券口座は複数開設していても問題はありませんし、なんならいくつか証券口座を持つことによるメリットの方が多いのでどうしても一つに選べない場合は、いくつか開設してしまうという選択も大いにありです
それでは紹介していきたいと思います
楽天証券
楽天カードや、楽天経済圏を使っている人なら楽天証券の口座開設をおすすめします。楽天カードによる積み立て投資がかなりお得な上に、サイトの作り自体も見やすく初心者にもおすすめできる証券口座になっています
最近では改悪が目立ってしまった証券口座ですが、まだまだメインの証券口座として活用できるサービスを提供しているので、楽天経済圏の方は口座開設してみてはいかがでしょうか。私自身も楽天証券をメインで活用しているので胸を張っておすすめできます
楽天証券について解説した記事もあるのでよかったらご覧ください^^
そして、当ブログでは楽天証券の口座開設手順を解説した記事もあるので、もし口座開設される場合は参考にしてみてください
SBI証券
SBI証券はネット証券口座開設数No1と言われる大手のネット証券会社です。投資信託の保有額に応じてポイントがもらえたり、信託報酬が最も安い人気の投資信託を購入することができたりとメリット満載の証券口座です
先程おすすめした楽天証券は楽天カードを持っていなかったり、楽天経済圏を使っていない人にはあまりメリットが感じられない証券口座です
手数料の安さや、取扱商品の多さはトップクラスなので、迷ったらSBI証券の口座開設をしておけばまず間違いはありません
マネックス証券
マネックス証券は米国株に強い証券口座として有名なネット証券会社です。こちらの証券会社も、マネックスカードを作ることで、積み立て投資をかなりお得にすることができます
またこの証券口座の強みは銘柄スカウターと呼ばれる企業の分析をするには欠かせない高性能ツールが使用できるようになるという事です。このツールを使う為だけにマネックス証券の証券口座を開設してもいいくらいです。というか私自身そうしています
ただ、投資信託をす運用する場合はいいのですが、日本株を購入する場合は少し手数料が高めなので、その辺を上手く使い分けることでお得に投資をすることができるようになります
こちらでマネックス証券について詳しく解説しているので興味がある人はご覧ください
ネット証券と銀行の商品を比較
それでは具体的にどこで買えばいいのか分かったところで、最後にネット証券で商品を購入した場合と、銀行で商品を購入した場合を比較して終わりにしたいと思います
ひふみプラスの手数料比較
積み立てNISAにも対応していて、人気の投資信託の商品ひふみプラスの手数料を比較してみましょう
今回は楽天証券でひふみプラスを積み立て投資をする場合と、銀行でひふみプラスを購入して積み立て投資をする場合で見てみたいと思います。毎月3万円の積み立てで、期間は10年間とします
それではまず手数料を見ていきましょう
申し込み手数料 | 信託報酬 |
---|---|
なし | 1.078% |
申し込み手数料 | 信託報酬 |
---|---|
2.2% | 1.078% |
手数料を比較すると、信託報酬は変わりありませんが、申し込み手数料で大きな違いがありますね。楽天証券でひふみプラスを購入した場合、申し込み手数料はかかりませんが、銀行で買うと申し込み手数料が毎回2.2%もかかってしまうのです
つまり銀行で3万円分ひふみプラスを購入を購入した場合、毎回660円の手数料が取られてしまうわけなんですね。1年間で7920円、10年間で79200円という金額になります
積み重なると、馬鹿にならない数字ですよね
このように、銀行を介して行うと同じ商品でも余計なお金を払ってしまう場合があるので、自分でネット証券の証券口座を開設し、自分で投資商品を選んで購入することで余計な手数料を抑えて運用することができます
1%という数字はかなり大きな数字です。このことを理解して少しでも利益を出せるように投資をしていきましょう
まとめ
それでは本日のまとめです
投資信託を購入する場合は銀行や保険の窓口ではなく、ネットの証券口座を開設してそこから購入するようにしましょう。そうすることで余計な手数料を支払う事もなく、優良な商品に手数料を最大限に抑えて投資をすることができます。銀行や保険の窓口では人件費がかかっていることを考慮し、自分で調べて自分の選んだ商品を購入することを意識しましょう。
投資環境が整ってきていることにより、投資家人口は今後も増えてくると予想されます。利益を出すためには少し面倒でも自分で行動することが一番です
銀行や保険屋さんは丁寧にいろんなことを解説してくれます。しかしその分お金がかかってしまうようじゃ資産増加を目指して投資をするはずなのに本末転倒です
正しい情報をしっかり仕入れて投資をするようにしましょう^^
このブログでは投資に関することを発信したり、私の日常なんかもだらだらと記事にしているので興味がある人はいつでも遊びに来てください
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